
会社には様々な部署があり、それぞれの部署でその役割に応じて、業務をこなしております。
その中で営業部門は直接売上を上げる部門ですが、売上が予算通りいかないと、会社の運営に支障をきたしますので、ある意味重要な部署であるということが言えるかと思います。
その営業部門の中で働く社員の人たちは、毎月の予算を達成すべく働いておりますが、
ここにも能力の高い社員とそうでない社員とが混在し、毎月予算を達成できる社員と、予算を下回る社員とがおります。
営業部門に限らず、管理部門などほかの部門でも同様に期待値を下回る社員はそれなりにいるものです。
ただし、営業部門は先ほど申し上げましたように、直接売上に係わるため、予算を下回る社員が多くなると、会社に影響を及ぼします。
したがって、会社としてはできるだけ優秀な営業社員を抱えたいところです。
しかし、現実には必ずしもそのようになってはいません。ミスマッチで入社してきた人、能力があるのに、社内の環境で実力を発揮できていない人、違う業界から入社してきたのでまだ業界の仕組みに慣れていない人など様々な人がおります。
せっかく期待した人が営業部門に入社したのに、何かしらの社内的な理由で退職することになってしまったら、大きな損失です。
( なお、社員の退職に関しては、『社員の退職防止について』のページを別途ご用意しましたの。ご参考までご案内します。)
では、どのようにすれば営業社員が各自予算を達成できるようになるのでしょうか。
一般的には、営業研修を行い営業部門のレベルを上げるようにしていく方法があります。
実際に多くの企業で、定期的に営業研修を取り入れ、社員の質を向上させております。
研修制度を導入して成功している企業もありますが、中にはうまくいっていない企業もあります。
営業研修を取り入れ、それが成功している企業はそれでよいのですが、成果が今一つの会社では、せっかく費用をかけたのにその分の成果が現れないと短期的な視点で考え、コストはそのまま損失であるとし、研修費用の削減を検討し始めます。
このように研修費用はコストとみられがちですが、投資と考え、長期的視野に立ち、将来長期間にわたり、成果を出してもらうと理解すると、投資効率もさほど悪いわけではありません。後は運用の仕方になるのです。
ある程度余裕のある会社であれば、研修制度を採り入れ、長期的なスパンで研修を考え、研修計画を立てその中に営業研修を含めることができるのです。
しかし研修にかかる費用を捻出できない企業、特に中小企業では、なかなか研修まで手が回りません。
ではそのような企業はどのようにすればよいのでしょうか。
営業担当を全員一斉に研修を受けさせるのはおそらく無理でしょう。この場合一人ひとり個別に実施していくことの方が現実的です。
具体的には、成績の悪い営業社員の行動を分析し、成果を出している社員と比較してみることです。
意外に細かいところで、差が出ているのが分かります。
例えば、会社に出社し、取引先を訪問するまでの間の朝の過ごし方です。これは大きく違いが生じます。
取引先を訪問する場合でも、事前に準備すべきことをしていなかったり、あるいは準備していたとしても準備事項に不足があったり、あるいはその日に訪問する取引先には不要であると思われるものを中心に準備していたりなど、その行動に違いがあるものです。
中小企業など規模が小さければ小さいほど、経営者は自ら営業も行います。自分自身の経験などを基にそれなりの実績を上げることもできるでしょう。
そのような人から、営業の数字が低い社員を見ると、「なぜできないのか」ともどかしさがあるかもしれません。でも、自分自身の観点でその営業社員を見ても、違いがわかりません。
客観的に判断することが大切なのです。