研修の成果が出るようにするための取組

B!

会社は売上を上げ、利益を継続して出すために、社員の能力を上げようと社員に対して教育を施すことがあります。

研修の内容によって、直接売上につながるような研修もありますが、

一見すると売上や利益とは直接関連するようには思えない研修もあります。

このように研修は、いろいろですが、やはり最終的には売上を上げ、利益を出すことが目的になります。

そして、会社が研修を企画する場合、研修計画を立てて、それに応じて研修を実施していきます。

 

研修の目的およびやり方

短期的に知識を習得してもらうための研修もありますが、年度ごとにテーマを決めて、長期的に社員の育成を図るものもあります。

 

そのため、すぐに研修の結果が仕事に現れないものもあるのです。

経営者は時間をかけて見守る必要があるのです。

 

ところが、経営者としては、早期の会社の成長を期待するため、研修に投資した分を早く回収したいということになるのです。

 

一般に、企業が研修を行うには、それぞれ目的があります。

基本的な知識を身に着けてもらうため、あるいは新しいことを実施するための、説明であったり、更にはハラスメント防止対策としての研修であったりなど、様々です。

 

その目的によって、参加対象者も異なります。

参加する人たちは、その目的を教えられ、それを踏まえて参加します。しかし、参加者によってその目的の理解度は異なります。

 

研修については、経営者の期待に沿うよう、早期に成果が出るようにしたいところですが、すぐには結果が出ません。

 

中には、集合研修に参加するため数日職場を留守にする部下に対して、ゆっくりやすんでこい、などとアドバイスをする上司もおります。

 

その上司は、おそらくかつて自分が同じような研修に参加した際に、直接仕事に結びつく研修でなかったため、

PCを持ち込んで内職と称して、研修中に仕事をしたりしたのかもしれません。

 

あるいは、講師の話声が子守歌に聞こえ、思わずうとうとしてしまったりしたのかもしれません。

それで自分にとって、有益ではないと感じ取ったのかもしれません。

 

その経験から、部下に対して、ゆっくりやすんでこい、という呼びかけになったのでしょう。

 

会社が時間と労力とコストをかけて研修を実施しても、参加する側がこのような姿勢ですとなかなか成果が出ません。

 

もちろんこのようなケースばかりではありません。

中には会社の考えを十分に理解した上で研修に参加し、なんとか自分の業務に活かそうと前向きな人もおります。

 

そして、そのような人たちは、研修で得た内容を職場に持ち帰り、実践することで、成果に結びつけます。それでも、結果が表れるには時間がかかります。

 

やはり、部下の研修に対する姿勢は管理者の理解が必要です。

 

実践的な研修

また、直接実践に係わるような研修、たとえば、新商品の説明であったり、ISOの業務研修であったり、

直接自分の業務に係わるような研修であれば、参加者も真剣に参加しようとするでしょう。

 

営業研修など、自分自身のスキルをアップになるような研修なども、参加者は前向きに捉え、積極的に学ぼうとするでしょう。

 

それでも、すぐに成果が出るわけでありませんし、成果が出るとしても、ある程度の時間はかかります。

 

でも、会社が社員に提供する研修は、このようなスキルを向上させるような研修ばかりではありません。

 

一方で研修には、会社の方針や理念を理解してもらうための研修や、コンプライアンスの遵守といったような研修など、

上記のようなスキル研修とは異なる研修も実施しなければなりません。

 

しかし、経営理念などは抽象的であり、興味をそそるような話ではありません。

また、コンプライアンスなどは、社員の言動によっては、会社の信用を傷つけてしまうこともあるので、

後ろ向きの話です。このような話もあまり好まない社員もおります。

 

成果の出る研修

スキル研修も含め、どのようにすれば、社員が身に着けることができるのでしょうか。

 

大手の企業では、専門のスタッフもそろっておりますし、新卒中心の採用を行い、定期的に研修を行っております。

社員の研修に対する理解も、中小企業と比べるとずいぶんと差があります。

 

長期的に人員を育てようとする大手の企業と、入社したらすぐ戦力として働いてもらわないと、売上など会社の経営に影響を及ぼす中小企業とでは、根本から異なるのです。

 

中小企業としては、スキル研修のようなものでも、一律に行うと社員のレベルも違いもあり、更に研修に対する考え方も異なるので、なかなか研修成果は出ません。

 

やはり、一人ひとり個別に研修計画を立て、それにもとづいて実施していくことになります。

そのためには、現場の管理職の人の力量がカギになります。

 

管理職の人たちが、現場の社員の能力のレベルを理解し、

それぞれに対して必要と思われる教育を施していくという手法ですが、こうした方法がやりやすいのではないでしょうか。

 

そのためには、まず、管理職を教育し、それができて初めて、若手の一般社員への研修へと進めることができるのです。

 

このように段階を踏んで研修を実施していくことが大切です。

そうすることで、多少時間はかかりますが、研修の成果が徐々に表れるようになるのです。

 

管理職の教育については、弊社ブログ『組織が機能するための管理職の教育』をご参照ください。

 

まとめ

研修はその目的によって方法や手段が異なってきます。

中小企業は大企業とは違い、専門の担当がいるわけではなく、さらに時間的にも経費面でも余裕がありません。

時間はかかりますが、管理職による個別の育成が相応しいと思われます。

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