社員の育成に重点を置いた施策を講じ経営目標を達成する

B!

会社は事業を成長させるために、中期あるいは長期の経営計画を策定します。

そして、会社の中の各部署が、その計画にもとづき、経営計画を達成するための自部門の計画を立てます。

同時にその計画を達成するために、日々の活動を行います。

 

経営計画の必要性

ところで、なぜ企業は経営計画を立てるのでしょうか。

一概にはいえませんが、経営を長期的に安定させ、会社の成長を持続させるために、しっかりした基盤を作り、それにもとづいて会社を一つの方向に導くためということもいえると思います。

 

もちろん、企業により目的や内容は異なるかもしれません。また、小規模の企業の中には、そうしたことも行わない会社もあります。

経営計画を作成しても、その通りに進むことができるとは限りません。

それでも、作成することは大切ですし、自社のやり方で進めます。

 

このように経営計画を立て、その目標に向かって事業を進めることが、企業を持続的に安定して成長させるということに繋がるということがいえます。

 

しかし、それだけでは不十分です。計画をたてれば、すべてうまくいくわけではありません。

経営目標を達成する際に、もう一つ大切なことがあります。

 

それは、その目標に向かって仕事を進めるのは社員であるということです。

実際に業務を遂行するのは社員ですので、社員が期待どおり会社を前へ推し進めることができなければ、会社は目標を達成できないことになります。

きわめて当然の話ではあるのですが、意外と見落とされがちです。

 

会社の目標を達成できるようにするために、いかに社員に必要な行動をしてもらうかということが大切です。

つまり、会社の目標と社員のベクトルを合わせることが会社目標達成のカギになってきます。(会社の目標と社員のベクトルを合わせることについては、弊社ブログ『中小企業が会社目標と社員のベクトルを合わせる』をご参照ください。)

 

会社目標達成のための社員教育

そのためには、社員を教育することが必要です。

ただ、育成したところで、会社の思うように社員が成長するわけではありません。

なにより社員がその気にならなければ、何をしても無駄に終わってしまいます。

 

また、社員を教育するといっても、範囲が広すぎます。知識の習得など、基礎的な能力の向上もあれば、社員一人ひとりについて、長期の育成計画など多岐に及びます。

 

あれもこれもと、手を付けてしまうと、計画倒れになってしまいます。一方で育成をすべき部署内の管理者も、社員の育成には賛同するでしょうけれど、どのようにすべきかわからないという人も出てきます。

 

せっかく経営目標を作成しても、その後社員が期待したとおりに行動せず、目標に近づくことができない、ということになってしまいます。

 

では、社員教育をどのように実施すればよいのでしょうか。

一つの方法として、経営目標に現在運用している人事制度を取り込み、経営目標に合わせた運用を行うといった方法もあります。

 

もちろん、他にも方法があるかとは思いますし、個々の社員の能力開発もあるでしょう。

しかし、いろいろ検討したり、時間や労力を費やしたりなど、マイナス面もあります。

 

そうしたことを避けるためにも、人事制度を活用することもひとつの方法だと思います。

でも、人事制度を刷新し、一から仕組みを構築し直しをするとなると、他の方法と同様に労力や時間もかかってしまい、作り上げた経営目標の期間内達成が難しくなります。

 

そういうこともあり、現在運用している人事制度を経営目標に取り込み、経営目標に合わせた運用を行うほうがベターといえるでしょう。

これですと、時間や経費もあまりかからず、設定した目標の達成が可能となります。なにより社員の成長につながります。

 

このことは難しく思われるかもしれませんが、自社が運営している人事制度を自社の目的のために変えていくのです。大きく変えるのではなく、必要な個所を変えていきます。

このように考えると、比較的容易に思われるでしょう。

 

改訂すべき人事制度

ところで、会社を見渡し、社員一人ひとりを見ていくと、能力もあり、十分に会社の戦力になっている人もおります。

しかし、中には与えられたことをとりあえずこなしているだけ、という人も見受けられます。一方で、指示を出しても、指示通り動かず、満足に仕事をこなしきれない人もおります。

 

このように社内では、能力という面だけとらえても、さまざま人たちが働いております。

こうした人たち全員に会社の経営計画や経営目標を示しても、興味を持ってどうすればよいか考える人もおりますが、多くの人は自分とは関係ない、「上の人」の仕事であると思い、興味を示さないことでしょう。

これでは、会社の目標を達成することはできません。

 

社員に経営目標を自分のものとして、受け入れてもらう必要があります。社員に受け入れてもらう方法として、現在運用している評価制度を用います。

もちろん、そのまま従来通りのやり方で進めるわけではありません。多少の改訂を行った上で実施します。

 

まず評価制度の改訂に取り掛かります。目標管理制度による業績評価制度を利用することになります。まだ導入していない企業であれば、新規の導入となります。

目標管理制度というのは、評価期間の最初に業務目標を設定し、評価期間終了後にその目標が達成できたかどうかを評価する仕組みです。

 

会社には経営目標という大きな目標があります。そして、各部署では、その目標を達成するために自分たちの部署で行うべきことを決定し実施していきます。

自分たちの業務を全うし、会社目標を達成します。その各部署の業務が会社目標と連動していることが必要です。

各部署の業務が部署内の目標と連動するのです。各部署にはそれぞれ業務に対して、担当者がおり、その担当者がその部署の業務を担うことで、各個人の目標も定まってくるのです。

社員は目標を達成するために管理者と能力の向上を図ります。

 

このように個人目標を会社の目標と合わせることで、社員の進む方向と会社の進む方向とが一致することになります。

あとは、通常の評価制度にもとづく評価を実施します。(適切な目標管理については、弊社ブログ『目標管理を適切に運用し社員の能力を向上させる』をご参照ください。)

 

そして、目標が達成でき、成果を出した社員には報酬で報いるようにし、能力がある人は早く昇格させます。

そうすることでモチベーションを高めることができ、会社の経営目標の理解も高まります。

 

まとめ

会社は事業を継続して成長させるため、経営計画を策定します。そして、社員の力を用いて経営目標の達成を図ります。

社員個人の力を利用するためにも既存の人事制度の中に経営目標を取り入れます。社員個人の目標と連動させることで、経営目標を自分のものと捉えるようになり、経営目標の達成に近づくのです。

 

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