指示待ちから自主性のある組織への変革

社員の人たちは、自分のペースで仕事をしています。

でも、基本的に上司からの指示に基づいた仕事を中心に行うことが多いようです。

自分のペースで行っている仕事も、定型的な仕事が中心で、上司から指示され、担当として行っているものです。

 

指示待ち族の実態

上司から指示された仕事を、こなしている最中に、新しい仕事が回ってくると、嫌がる人もいます。

拒否しないまでも、心の中では、忙しいのに新しい仕事を回してくるなんて、やめてほしいと思ってしまうのです。

 

もちろん、自分自身で先を見越し、上司の指示を仰ぐ前に、率先して次の仕事をする人もおります。

 

しかし、大半の人は、上司から新しい仕事を指示されると、ただでさえ忙しいのに余分な仕事はしたくないなどと思うのではないでしょうか。

 

あるいは、余分な仕事をして、残業となり、疲れてしまうから余分な仕事はいやだ、と思っているかもしれません。

 

1日中定型業務を処理することは楽ですし、慣れているのでミスもあまり生じません。

 

こうしたことは、ある程度やむを得ないことでもあります。

人間ですから楽な方へ流れるのは自然なことです。

 

しかし、いつまでのそのような考えの中に浸っていると、次第に気持ちそのものが、受け身的になってくるものです。

 

上司からの指示がないと動かない、俗にいう指示待ち族ですね。こうした人は意外に多いのではないでしょうか。

 

管理職の人も、現在は組織内の業務が回っているのだから、そのように指示待ち族がいてもあれこれ波風を立てず、そのままの雰囲気にしておきたいと考えます。

 

管理職の人も同様に、変化を望まなくなります。

結果的に、そのような受け身的な文化が、組織内に醸成されてしまうのです。

 

一旦このような状態に陥ると、ここから組織を立て直すのは容易ではありません。

まず人々の考え方から変えなければなりません。時間もかかります。

 

指示待ち族への対応

しかし、会社として放っておくわけにはいきません。

世の中には突然予期しないことが生じ、会社の経営に影響を及ぼすこともあります。

会社としても、その前に組織の変革を行いたいところです。

 

そのためにはやはり日頃の研修が大切です。しかし、どのようなことを行えばよいのでしょうか。

まず、社員一人ひとりのモチベーションを高め、自主性を促すことから始めます。

 

そのために会社としてできるのは、大きな枠組みを作ることです。

モチベーションを高めるような研修を計画したり、人事制度を導入あるいは改訂したりして、社員の意識を高めるよう努力をすることは必要です。

(モチベーションの向上については、弊社ブログ『社員モチベーションの向上による組織の強化』をご参照ください。)

 

一方で、会社の考えや会社が行おうとしていることに、賛同する社員を増やしていくことも大です。

組織の中には、会社が行うことに対して、否定的な意見を述べる人もおります。

 

世代によって、生きてきたときの文化や時代背景が異なります。

若い人や中堅の人、年配の人と対応する人達によって異なる仕組みを導入することもよいかもしれません。

 

若い人であれば、まだまだ会社で働く年数が長く、管理職になるのは遠い将来と考えているかもしれません。

 

しかし、自分の能力あるいは成果に対して、報われると考えれば、積極性も増してきて、遠くない将来に、管理者になれると考えるかもしれません。

 

一方ミドルクラスの人達については、働き盛りであり、現在会社を支えている人達でもあります。

 

この人たちには、ある意味ゆとりはありません。

研修など学ぶことも大切ですが、時間的余裕を与えることで精神的に余裕が出てきます。

弾力的な労働時間がとれるよう、業務の見直しが必要となるでしょう。

 

そして年配の人たちについては、新しいことを学ぶとしても難しさがあります。

本人たちの処遇を検討した上で、後任の育成など、ノウハウの継承などがやりやすい業務になるでしょう。

 

このように、年代に合わせた手法を複数取り入れ、組織に刺激を与えることで、社内が活性化していくのです。

(社内の活性化については、弊社ブログ『社内を活性化させ会社の業績を向上させる』をご参照ください。)

 

まとめ

社員の人たちは、仕事に対して自然に受け身的になっていきます。

このような俗にいう「指示待ち族」が増えてしまうと、いざというときに対応できなくなってしまいます。

従って、日頃から、社員のモチベーションを高め、自ら行動できるような仕組みを構築し、実践し、さらに継続していくことが大切です。

 

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