給与制度

給与制度構築

給与のしくみは、一般的に毎月支払われる月例給与と通常年2回(会社によって異なります)支払われる賞与とがあり、それらを総称して給与制度(会社によって表現が異なります)といいます。

月例給与には、基本給や役職手当のように、毎月定額で支給されるものと、時間外手当のように毎月変動するものとがあります。

更に毎月定額で支給される手当には、役職手当のように業務に関連する手当と、家族手当や住宅手当などのように生活に関連する手当とがあります。国内では従来からこのような業務関連手当や生活関連手当を含めた体系を採用してきた会社が多くありました。

しかし、最近では支給する手当の数を減少させる傾向にあるようです。給与に対する会社の考え方が、従来の年功的で会社が社員を丸抱えするような考え方から、実績に基づく給与の支払いのような考え方に徐々に方向転換が図られつつあるということです。特に管理職については、月給制ではなく、より実績に基づいた年俸制をとり、実績主義を取り入れている企業が増えているようです。

基本給について、国内では古くから、年齢給や勤続給といった名称で給与が支払われておりました。これらは、年齢や勤続年数に対して支払う給与で、1年経過した時点で年齢が1歳上がり、勤続年数も1年増えますので、給与も1年後に自動的に額は低くともその分昇給するといった仕組みの給与です。俗にいう属人給という表現で用いられてきました。長く会社で働くことにより会社に貢献しているという考え方かと思われます。

ただ、この考えは、1年経過した段階で、自動的に昇給が生じますので、不況時にはリスクとなりえます。

近年こうした給与は、全般的には減少する傾向にあるようですが、まだまだ利用している企業もあるようです。給与に対する考え方や方針によって、企業が構築する給与制度の仕組みそのものが違うものになってきます。

企業が販売する商品(あるいはサービス)に対するマーケットの成長が望めない中で、限られた資金をどのように社員に分配するのか、という議論もあり、より実績をベースとした支払いに移りつつあるようです。

では、どのように給与体系を構築するのかに関してですが、まず上記で示してきたように、給与に対する考え方や方針を作り、それに基づいて進めます。

本人の能力に対して支払うのか、実績に対して支払うのか、職務に対して支払うのか、など考え方や方針をどうするのかによって基本的な部分を明確にさせた上で進める必要があります。

また、制度そのものが複雑になればなるほどわかりにくく、社員の理解を得られなくなります。そうなると、せっかくいい制度を導入しても運用が難しく、制度そのものが形骸化してしまう恐れもあります。あまり複雑にならないほうが社員にとってもよいと思われます。

また、会社にとっても、人事の一部の担当しか理解していないような仕組みだと、その担当者が人事異動でほかの部署に異動してしまうと、わかる人がいなくなり、結果的に運用ができなくなってしまうという現象が生じてしますこともあります。

そして、給与や賞与の支給の決め方ですが、一般的に評価を実施し、評価結果に基づいて昇給や賞与に反映させるケースが多いようです。また、昇給に関する考え方について、長い間低成長が続いたため、ベアを実施しなかったり、定昇も低く抑えたりするケースもありました。

それでも、実績を上げた社員にはきちんと評価してそれなりの支給をしておりました。このように実績に基づく支給が徐々に増加しているということです。

人件費の伸び率も考慮に入れながら給与制度を設計し、成績の良い人を報酬で報いるという仕組みを設計する必要があります。

 

salary scheme transition

 

フェリクスHRコンサルティングによる給与制度構築

フェリクスHRコンサルティングでは、人事制度をすでに導入している他の企業同様に、評価結果を給与や賞与に反映させた制度の構築を行いますが、より実績に基づいた仕組みについてご提案いたします。

給与については、等級制度に基づく等級が同じ等級であっても、給与が低めで評価の高い人ほど昇給が多くなるような仕組みを設計します。賞与についても社員の評価結果に基づいた支給方法となりますが、同時に部門や会社といった組織の業績も反映した仕組みを取り入れます。

給与制度構築については、まず現在の社員の処遇はどのようになっているのか、現状を分析することから始めます。現状を分析した上で、給与制度に対する方針に基づき制度設計を進めます。

次に月例給与の設計に取り掛かります。基本給に関して、原則として年齢給などの属人給は適用せず、役割等級制度に基づく等級ごとに設定する給与レンジ(後述)にあてはめる給与を基本給とします。

そして、等級制度によって定められた等級ごとに、基本給の給与レンジを設定します。

給与レンジとは、給与の額について、上限と下限を設定した給与の範囲となります。

一定の範囲内(〇〇円~〇〇円というように幅をつくります)にその等級に該当する社員の給与が当てはまるようにします。

それぞれの等級に関して上記の給与レンジに上限と下限を設定し、給与レンジを作成します。等級が上位等級に進むほどそれぞれの給与レンジの上限と下限は高い金額となるよう設計します。

基本給に対する昇給は、評価結果に基づき、昇給が決定されるように設計しますが、同じ等級で、同一評価の場合、給与レンジの下位にある給与の人の昇給を高く設定し、給与レンジの下方の人が早く給与レンジの上位のほうに進めるよう設計します。

等級制度に基づき、社員一人ひとりをそれぞれ該当する等級に格付けすることで、社員の等級が決定しますが、制度を移行させる際に、その等級ごとに社員の現在の給与がどのように分布しているか現状を調べ、問題点やリスクを洗い出しておきます。これらはお客様と打ち合わせの中で議論しますが、お客様に認識していただき、ご提示した問題点に関する解決案を承認いただいた上、更に進めるようになります。

また、基本給は会社によって退職金に反映させるケースがありますが、その場合、人件費全体に対する影響もありますので、シミュレーションを繰り返しながら進めることになります。

一方で昇格についても制度の中に組み入れます。昇格というのは、評価などによって、上位等級に格付けされることを意味しますが、給与も上位等級にあてはめますので、昇格に伴う昇給に関するルール作りを行い、運用方法を明らかにします。

多くの企業で諸手当を設定していると思いますが、諸手当についてはお客様のご要望もあるかと思いますので、お客様と打ち合わせをさせていただき、制度上どのようにするか決定した上で設計することになります。

次に賞与についてですが、賞与はその歴史的背景から、日本では夏および冬の年末の時期の年2回の賞与が支給されるのが一般的です。夏および冬に支給される賞与は、その支給のタイミングが生活に根付いた制度でもあります。

また、決算の時期に会社業績に応じて決算賞与と称して夏冬とは別の時期に決算賞与を支給する会社もあります。

ここでも、賞与の支給に関する方針をしっかりと立てて制度の設計を進める必要があります。

賞与は、一般に会社の業績に影響されて支給額あるいは支給率が変動しますが、本人の評価だけでなく、会社や部門などのグループの業績も考慮した方法もあります。

決算賞与とは別の考え方で、夏や冬の賞与に個人業績のほか、部署または会社の業績を含めて賞与額を算出するというものです。

個人の成績だけでなく、部門や会社といった組織自体も社員に考慮され、組織が活性化されて業績が伸びるようにしていくというものです。

本人にもそれが反映され、組織の一員であるという自覚をもって業務に携わることができるようになりますので、少しずつチームワークの意識を高めることにつながります。

現行の給与の仕組みから新しい給与制度へ移行する場合、制度移行に伴う人件費がどのようになるか、作業の中で計算を行う必要があります。その場合、社員の月例の給与だけではなく、賞与を含めた年収をベースとした計算で作業を進めます。例外事項があった場合、処理の仕方によってどの程度コストが増加するのか、計算する必要があります。

基本的にお客様にて制度移行に伴う人件費総額の算出のシミュレーションを行っていただきますが、弊社にて計算するようご要望がありましたら、弊社にて代行して計算処理を行います。

image chart for grade and salary range

 

制度構築の流れ

給与制度の設計については、お客様から現状や問題点、そしてご要望等を詳しくお伺いした上で進めます。

その上でほかの制度同様に現状の社員の処遇がどのようになっているのかを調べ分析します。その結果により、制度設計時に合わせて問題点を明確にし、改善策をご提案したうえで制度設計に進みます。そして制度構築の開始から完了までお客様が行うことや弊社が行うことを含めたものをスケジュール化し、そのスケジュールに基づいて開始することになります。

次に等級制度に基づく等級ごとの給与レンジの設計に移ります。

そして、各等級に格付けされた社員の給与をそれぞれの社員の等級に合致する給与レンジにあてはめ、新しい制度上の基本給とします。

賞与については、お客様から賞与に対する方針やご要望に応じて進めますが、本人の給与をベースに実績に応じた賞与を支給する仕組みを作ります。評価制度に基づく評価を行った結果が適切に処理されることで成果に応じて原資が配分されるように設計します。

現行の仕組みから新しい給与制度への移行を行う場合、月例給与だけではなく年収をベースとして各社員の報酬をとらえ、制度移行を行います。そして、総人件費で制度移行時にどれだけの費用が掛かるのか何度かシミュレーションを行って、増加分があるとしたら予算の範囲内に収まるように計算します。人件費に関しても制度設計を行う前にお客様と事前にお打合せをした上で進めることになります。

通常の昇給について、ルールを決め一定の仕組みを作って制度に組み入れます。また評価に伴う昇格や降格についても、同様にルールを決め、制度に組み込みます。

このような進め方で、全体像をとらえて上で詳細を詰めながら進めます。

現状の給与について、分析を行う場合、事前に秘密情報に関する契約を締結したうえでデータをお預かりし、作業を行います。作業終了時にはお預かりしたデータは廃棄いたします。

 


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