業務の基本を理解しさらに成長を促す

会社の中では、様々な人たちが、自分たちの業務を淡々とこなしております。 

特に事務の人たちは、定型業務が多く、時期的に忙しいときや時間に余裕があるときがあります。

その人たちは次の仕事に早く取り掛かれるように、現在対応している仕事を早く処理しようとします。

忙しい時期は、特にそのようになります。

ところが、忙しく仕事を処理するため、忙しい時ほどミスが生じやすくなるのです。

会社としても、ミスを防ぐ仕組みを作る必要はありますが、なかなかうまくいかないのが実情です。

 

会社内のそれぞれの部署の仕事

事務の仕事に対して、営業の人の仕事は、内容が異なります。

少しでも多くお客様にお会いし、会社の商品、サービスを数多く販売しようとします。

既存のお客様を確保しながら新たな得意先を探します。

 

そのため、事前に下調べをしたり、また資料を用意したりして、営業関連に付随する業務も行います。

 

また、生産部門がある会社では、生産計画に基づいて材料を購入し、商品を製造します。

 

このように部署によって、仕事の仕方は全く違います。

一般に、会社で働く社員の人たちは、前任者から教えられた仕事をそのまま引き継いでいます。

それが正しいと思っているからです。もちろん、仕事を覚え、会社の戦力となるためには、それが一般的な手法です。

マニュアルがあり、マニュアル通りに仕事すすめれば、業務をこなせるようになるかもしれません。しかし、人から教わるのが覚えるには確実な方法です。

 

日常業務の見直しにおける問題点

かつては正しいと思われた仕事の仕方であっても、それが時代と共に変わり、手間暇がかかる避けるべきやり方に代わってしまうこともあるのです。

そのような点でも、日常業務の見直しは必要です。

 

現場で仕事をしている人たちは、日々忙しいので、そうしたことに考えが及びません。

そこで、上司の登場ということになるのですが、部下の仕事の仕方に上司が直接かかわってもうまくいくわけではありません。

 

部下からすると、いままで順調にきているので、横から余計なことを言われ、かえって仕事がしにくくなったと不満を漏らすことさえありえます。

 

上司としては、部下の人たちに、早く新しいやり方を見つけて業務を改善し、新しい業務に着手したり、

更に上のレベルの業務を行ったりして、自分自身を向上させるようにしてほしいと思っているのです。

 

上司はタイミングを見計らって、部下の人たちに、業務改善を進めるよう話をします。

ところが、部下の人たちは、忙しいさなかに、このようなことを言われたのでは、たまらないと思ってしまいます。

 

挙句の果てに、上司と部下との間に距離が生じてしまいます。

 

自主的な業務改善

このような例はよく聞く話です。話の持っていき方で、人間関係をこじらせることになるのです。

 

では、どうすればよいのでしょうか。

上司が強制するのではなく、部下の人たちが自分たちで業務改善をしなければならないと自ら気づくようにしていくことです。

 

社員の人たちが各自で行っている日常業務には、その基本となる考えや手法があります。

それを理解し、自分のものにすることで、何かあった場合でも対応できるよう応用が効くようになるのです。

 

業務上で何かトラブルがあったとしても、自ら対応し順応できるようになります。

 

しかし、忙しいさなかにそのようなことを学ぶ余裕はありません。

現在塊となっている業務が終了する時期まで待つか、忙しい中でも現在処理している業務を行いながら、平行して学ぶかといった方法しかないでしょう。

 

いくら忙しいといっても、少しは時間が取れるものです。

現在の業務はなぜ存在し、その業務が自分の手を通じてどのように流れ、最終的にどうなるのか、

など一つひとつの業務を処理しながら、そうしたことを確認していくことだけでもだいぶ違ってきます。

 

更に、自分が所属している部署全体の業務に対して、その基本を理解することで、部署内での自分の位置づけも理解できます。

 

このように、基本を習得させることにより、業務に幅ができ、効率化が進みます。

 

(管理職の教育については、弊社ブログ『組織が機能するための管理職の教育』をご参照ください。)

 

まとめ

会社としては、社員が業務の改善に取り組み、効率的に仕事を進めてほしいと思っておりますが、管理職主導ではうまくいきません。

社員自らが自主的に日常業務について、課題等に気づき、改善していくことが本来的な姿です。

そのためには、一つひとつの業務の流れを理解し、基本を理解することで、気づくようになります。

そして、目に見えませんが、少しずつ成長していくのです。

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