様々な企業で人事制度を構築しようと検討を始めますが、ノウハウがないとなかなか導入に踏み切れません。
中小企業の場合、自社独自で人事制度を導入しようとしても、専門の社員がいるわけではありません。
したがって、外部のコンサルタントに依頼することが多くなります。
たとえ外部の協力を得て導入しようとしても、必ずしも導入がうまくいくわけではありません。
導入前に実施すべきこと
では、人事制度を導入する上で、どのようなことが必要なのでしょうか。
内部の社員だけで導入する場合であっても、外部のコンサルタントを利用する場合であっても、導入前から導入後まで全体スケジュールの作成は必要となります。
人事制度構築で最初に考えること
一般に人事制度を導入する場合、自社独自で進める場合であっても、外部のコンサルタントに依頼しても必要なものがあります。
一つは、大きな方針を立て、それに基づいた考え方を前提として詳細にわたる部分を創り上げます。
つまり、成果主義であれば、結果を重視した内容で構築するようにします。
前提として大きな方針が最初に決まり、それに合わせて仕組みを創り上げます。
もし、その前提があやふやであったり、中途半端なものであったりした場合には、制度そのものが機能しないものとしてできてしまうのです。
その後、全体の流れに対してスケジュールを作ります。
いつ完成するのかわからないのであれば、社員の人たちは興ざめしてしまいます。
特に中期経営計画の中で、今後数年間で会社の規模をこれくらいのレベルに引き上げるなどのように一定の数字を掲げるとし、その計画の中に人事制度も位置付けるのであれば、スケジュールはなおさら必要です。
次に必要なことは、社員の人たちへの事前の説明です。
社員の人たちからすると、会社が何かやっているようだ、しかし自分たちは関係ない。と思われてしまっては適切な運用ができません。
社員の人たちの理解があって初めてまともに運用ができるのです。
また、社員の人たちも期待しております、そのためにも十分な説明が必要でしょう。
一方で、人事制度を完成させるにあたり、様々なシミュレーションを行うことになります。
社員を新しい人事制度にあてはめた場合、必要となるのが、費用の増加分の算出です。いろいろ検討した上で最良の方法を取り入れることになるでしょう。
その際に何度かシミュレーションを行い、全体的な整合性と費用の増加分との兼ね合いで落ち着くところを探します。そのように進め、完成させます。
総人件費の増加割合とか、どのような割合で総人件費がぞうかしていくのかなど、経営上の判断として必要な数字が求められます。
人事制度導入後に実施すること
そして、完成後に評価者を集め、評価者に対する研修を行います。
実際には新しく導入した人事制度がどのようなものであるか、そしてどのように評価するか、といったようなことを理解してもらうのです。
特に現場の管理者に人事制度を理解してもらわないと、運用が難しくなり、形式的な形になってしまいます。
そして、完成後の内容の説明を社員の人たちに説明します。
彼らはどのようなものを会社が作ろうとしているのかと気にしているはずです。
十分に説明をしても、なかなか理解はすぐにはられないと思います。ある程度の期間、慣れが必要でしょう。
社員の退職への対応については、『退職防止』のページをご参照ください。
まとめ
このように人事制度を構築しようとし、外部に委託するとしても、社員への説明や総人件費の算出など内部で実施しなければならないものもあります。
形だけ作っても運用ができなければ定着しません。一つひとつ着実に進めていく必要があるのです。