マタハラ対策を浸透させリスクを回避する

ハラスメントと称するものには、セクハラやパワハラが代表的ですが、これらはだいぶ前から主流となっております。それ以外にも、近年様々な種類のハラスメントが生じております。

今回お話しますマタハラもその一つです。

これはマタニティハラスメントの略称で、妊娠および出産後の女性社員に対する職場でのハラスメントです。

 

具体的には、妊娠や出産で退職を迫られたり、出産後復職したときに降格させられたりなど、不利益なことや、精神的、肉体的に嫌がらせを受けたりすることを指します。

 

2019年に法改正があり、会社はマタハラの防止対策を講じなければならないことになりました。

具体的な事例が、数多く行政に報告されているのでしょう。国としても対応しなければなりません。

 

会社には様々な人が働いております。

妊娠や出産で会社を長期的に休む場合、残った社員の人たちに負荷がかかるため、中には出産などで長期休業の人がいると、嫌がる人もおります。

 

このような人は、出産休暇を取得する人に思わず、愚痴を言ってしまうこともあるのでしょう。

でも、言われた方はたまりませんね。

 

このように出産などで社員が長期に休業する場合、会社は派遣社員を雇うなどして、業務に支障が生じないように補うようにします。

しかし、一時的に派遣社員として勤務している人も、新しい人ですので、会社のルールや仕事の仕方に慣れるまで時間を要します。

したがってある程度の期間は、どうしても残りの社員がカバーすることになるのです。

 

さらに、該当する部署が忙しい部署では、残った社員の人たちは、自分の負担する部分が多くなり、気分的も否定的になってしまいがちです。

 

一方で、会社の第一線で活躍し、将来会社の柱を支えるような人員となるような人が、妊娠や出産などでマタハラに遭い、それが原因で退職し、ライバル企業で活躍するようなことがあったとしたら、会社としても大きな損失です。

 

仕事に慣れ、一線で働いている人が退職すると、会社はもちろん、その人が所属している部署も大変です。

ハラスメントで社員が退職となるような事態は避けたいところです。

 

このようにマタハラが発生する会社は多いかというと、必ずしもそうではありません。

そのような状況を回避し、マタハラを未然に防いでいる会社もそれなりにあります。

 

このような会社は、事前に長期休業を想定して、業務を組み立てております。

もちろん、このようなことは簡単ではありません。

おそらく、過去にマタハラなどでトラブル等が生じ、再発防止に努めているのかもしれません。

 

会社としても、想定されるリスクを未然に防ぎ、業務が滞らないようにする必要があります。

 

そのためには、会社全体で取り組む必要があります。もちろん研修などを実施し、啓蒙するということもあります。

一般的に受け入れられている手法ですし、実施しやすいということもあります。

しかし、時間や費用をかけられない中小企業では、なかなか難しいことです。

 

研修制度の導入までにいたらなくても、社員全員が集まる機会を利用し、会社の代表者からマタハラについて、会社の取組を表明するだけでもだいぶ違ってきます。

社員からすると、会社が真剣に取り組んでいると前向きに捉える人も出てきます。

もちろん、中には我関せずという人もいるでしょう。どのような組織でも一定の割合でそのような人はおります。

 

そして、具体的な取り組みについては、各部門長を集め、進め方を検討し、実施していきます。

その後、部門長にて自部門で、会議のときなどに合わせて具体的な指針を述べるようにします。

具体的な施策は厚労省が公表していますので、参考にし、自社にふさわしい形にするとよいでしょう。

そうすることで、時間はかかりますが、会社全体に浸透していくと思われます。

 

しかしながら、一部の管理職や一般職には、そうしたことにあまり前向きでない人もおります。

どちらかというと、このような人たちがマタハラを生じさせやすいといえます。

 

そのような人も、会社として実施していることに公に反対することはしませんが、あまり積極的に会社の取組に関与しません。

 

しかし、妊娠や出産の事例が生じた際の会社が決めた対応を他の社員が真面目に取り組んでいるのを目の当たりにし、自分自身を振り返るでしょう。

そうして次第に前向きな人に引きずられ、前向きな人たちの輪の中に入っていきます。

 

少しずつ雰囲気を醸し出していき、リスクを回避し、本来業務に専念できるようになります。新しい文化も生まれてきます。

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