効果的な新入社員の教育

毎年41日になると、真新しいスーツに身を装った若い人たちが、慣れない通勤電車に乗ろうとしている落ち着かない姿を、目にすることがあります。

彼らは社会人として第1歩を踏み出すわけです。

かつて自分もそうだったのだと感慨深く彼らを見たりしますが、一方で彼らは数年後にどうなっているのかなとも思ったりもします。

 

大企業と中小企業とでの入社する社員の違い

大企業では新規学卒の採用が中心で、新入社員に対する教育システムがすでに出来上がっており、教育担当も従来通りの手法を踏襲するだけです。

 

そしてその教育を受けて、数年後にはその会社の顔となって第一線で働いています。

彼らは希望する会社に入社し、意気揚々と働いているのでしょう。

 

ところが中小企業では、即戦力を求めるため、新規学卒ではなく、中途採用に力を入れています。

もちろん、新卒を採用し、教育をして一人前にしていくような企業もありますが、多くの会社は、人的にも時間的にも余裕はありません。

 

とはいえ、中小企業も中途入社の社員に対して、仕事のやり方や全体的な業務の流れ、

そして会社のルールなど、仕事を進める上で必要な最低限のことは指導していきます。

入社したら一日も早く一人前となって、会社を支えてほしいのです。

 

大企業と中小企業とでは、新たに入社する社員に対して、これだけ差があるのです。

 

中小企業での入社した社員の扱い

中小企業において、せっかく苦労して採用した若い社員が、会社が思っているように育ち、第一線で活躍してもらえればいいのですが、中には思うようにいかないこともあります。

 

しかも最近では、ようやく中途で採用することができた、中途入社の若手社員や新規学卒の社員が、すぐに退職してしまう、という話をあちこちで聞きます。

そのような面では、入社後の扱いが大切になってくる、ということが言えます。

 

ただ言えることは、新規の学卒であろうと、中途採用で入社した社員であろうと、

若い社員に対しては、長い間前線で活躍してもらうために、いかに早く実務を覚えてもらうかということが大切であるということなのです。

 

新規学卒を含む若手の教育は、昔から各企業で利用されてきたOJTが効果的です。

今更とは思うかもしれませんが、「仕事は慣れ」といわれるように、結構有効ですし、今でも取り入れている会社が多くあります。

 

かつては(もしかすると、だいぶ昔かもしれませんが)、仕事の覚え方は、仕事を教わるというよりも、先輩社員の仕事の仕方を見て覚える、あるいは盗んで覚える(言葉はよくありませんが)というやり方でした。

 

つまり、最低限教わったら、あとは自分で考えて行動しろ、ということですね。

かつて、そのようにして学んできた高齢の社員の人たちは、若手の社員に対する指導の仕方がわからず、逆に困っているようです。

特に規模の小さい会社では顕著だそうです。

 

部下あるいは後輩の社員への育成

一般的に部下指導においては、マンツーマン(11)での指導となります。

直接指導ですので、不明点もその場で確認できますし、教わる側も次第に慣れてきます。

 

こうした指導の仕方は、実は教える方も仕事をしっかり理解していないと、教えることができないので、教える側も勉強しなければなりません。

全て理解していたつもりでも、分かっていなかった部分もあり、部下の指導のために、改めて勉強するということになるのです。

まさに一石二鳥ということが言えます。

 

人数の整っている会社であれば、マンツーマンでの教育も可能でしょう。

しかしながら、人数の少ない中小企業ではなかなか教える人がおりませんし、誰かが自分の仕事を持ちながら片手間で指導するようになります。

 

そうなると、どうしても、教える側は目先の仕事で忙しくなり、教えるのが面倒になります。

 

また、教わる側から質問されると、せっかく順調に進んでいる仕事を途中で中断しなければならず不機嫌になってしまうこともあります。

人によって異なりますが、忙しいほど人はイライラします。

 

それで、教わる方もそれを感じ、指導担当に接したくなくなります。

一人で悩んでしまい、挙句の果てに辞めたくなってしまうのです。

 

社員の退職防止については、『退職防止』ページご参照ください。

 

また、仮に教える人がいたとしても、年配の社員しかいなかったりすると、教わる若手の新人も身構えてしまいます。

年配の人が指導すると、どうしても昔教わったようなスパルタ式のやり方を今の若い社員にあてはめようとしてしまいますので、気を付ける必要があります。

 

年配の人が若手社員を指導する場合

年配の人が若手社員の教育を担当するような場合、直接指導するというよりも、事前にマニュアルや手順書などを用意します。

そして、それらを読んでもらい、仕事の進め方を理解した上で、最初は一緒に進めます。

 

年配の人が逐一説明しなくてもよいようにしておきます。

そうすることで、その年配の人がサポート役に回るようにします。

 

若手の新入社員が年配の人と接触する機会を減らし、精神面の負担を少なくさせることで、労働に意欲を出せるようにします。

また、年配の人にとっても負担になることを避けるようにします。

 

要は若い人がストレスの少ない状態で、仕事を覚えられるようにすればよく、

今の年配の人たちが、若いころに教わったような、スパルタ式のやり方ではない方法を見出し、若い人に継続して働くことに、前向きになってもらうようにするのです。

 

そうすることで、自然に仕事に親しみがわくようにしていくのです。

そして仕事に興味を持ち、考え方も前向きになり、会社の考えも少しずつ理解しようとするようになります。

 

まとめ

中小企業の場合、せっかく採用した若手社員を、早く戦力にするためにも育成は必要です。

そして、教育担当をつけることが大切ですが、その担当がいきなり年配の人になることもあります。

対応によっては、退職してしまいますので、事前に年配の人が若手を育成する方法を考えておくことで、スムーズに進めることができます。

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